祇園川のホタル(Firefly of Gion River)

 
小城市の北部を流れる祇園川(ぎおんがわ)です。

 
5月下旬から6月上旬にかけてゲンジボタルが飛び交い、九州でも有数のホタルの名所となっています。

 
数十万匹ともいわれる蛍の群れが見られる祇園川は「ふるさといきものの里100選」にも選ばれるほど、清らかな水流と自然が残るスポットです。

 
初夏の訪れを感じられる6月の風物詩として人気のホタルはまさにロマンチックそのもの。

 
遊歩道を歩くと、あちらこちらでホタルが飛び交い、淡い光の瞬きが幻想の世界へと誘います。

※荒谷ダム入り口は現在、大雨による被害のため通行止めとなっており、ダム周辺の道路沿いも駐車禁止となっております。

目次

ホタルが見られる時期と場所

祇園川では5月の下旬から6月の初旬までの約1か月間、夜になるとたくさんの蛍が飛び交います。

 

場所は祇園川の下流にある農産直売所「ほたるの郷」から、上流の荒谷ダム周辺まで約2kmにわたりホタルを観賞できます。

※荒谷ダム入り口は現在、大雨による被害のため通行止めとなっており、ダム周辺の道路沿いも駐車禁止となっております。

 
ホタルは時期によって下流から上流へと、観賞できるスポットが少しずつ変わっていきます。

 

これはホタルが移動しているのではなく、温度の関係でホタルが孵化(ふか)する時期の違いによるもの。

 
下流のほうから発生するホタルは、水温や気温、湿度の変化にともなって徐々に上流に群生するようになります。

 
※物産販売所「ほたるの郷」にあるホタル案内板で、現在の観賞スポットを確認いただけます。

 
例年、ホタルが出現するスポットは下記のとおりです。

5月下旬ごろ(主に下流に出現)

発生場所:ほたるの郷→親水公園→高速道路の下→天山酒造→友桝飲料

 
まずは祇園川の下流でゲンジボタルが出現し、やがて下流から中流で飛びはじめます。

 
そんなホタルは、岩松小学校の近くで鑑賞できます。

 
(駐車場について)
小学校から祇園川を挟んだ反対側に二瀬川親水公園という遊歩道の公園があります。

 
こちらでは約30台の駐車場(無料)とトイレが整備されています。

 

川沿いの遊歩道を散歩するのがオススメです。

その他にも須賀神社前、ほたるの郷、給食センター(岩松小学校横)などに駐車できます。

 

6月上旬ごろ(主に上流に出現)

日数がたつごとに、上流の荒谷ダム付近にむかって観賞スポットが移動します。

 
特に最上流の荒谷ダム周辺には、たくさんの蛍が集まります。

※荒谷ダム入り口は現在、大雨による被害のため通行止めとなっており、ダム周辺の道路沿いも駐車禁止となっております。

 
場所は石体橋(しゃくたいばし)から歩行者専用道路を入っていったところです。

 
この荒谷ダムでは毎年6月上旬ごろになるとヒメボタルが反対側の竹林で現れ、異なる種類のホタルを同時に見ることができます。

 
ヒメボタルは淡く光るゲンジボタルとは違って、強く鮮やかに明滅を繰りかえしとてもキレイ。

 
昔に比べるとホタルの数は目に見えて減少していますが、保存会の方々の熱心な活動もあって小城のホタルロードは守られています。

 
荒谷ダムに向かう入り口では、土日の見学について保存会より1人100円の寄付をお願いしています。

 

(駐車場について)
松本浄水場から荒谷ダム付近に駐車場はなく、道沿いに駐車する場合もスペースが限られています。駐車される際は十分注意しましょう。

 
ホタルのシーズンになると須賀神社の下には露店が出たり、時期によっては土日に上流まで無料シャトルバスが出たりとホタル観賞を楽しむ多くの人たちで賑わいます。

 

ホタルの生態について

ホタルは気温が高くて(20度以上)、蒸し暑い夜に活発に行動します。また、曇っていて風のない夜も多く飛びます。

時間帯は、19:30くらいから徐々に飛びはじめ、20:00から20:30ごろがピークとなり、21:00を過ぎるとだんだんと減ってきます。

 

※前日にたくさん飛んでいても、当日は低温で寒かったり、雨が降ったり、風が強いと葉っぱのかげに隠れてしまってあまり飛びません。

 

祇園川のホタルは主にゲンジホタルで成虫の期間はとても短かく、約1~2週間でその生命が終わります。

蛍は発光することでおたがいに交信し、ホタルが恋をする大切な期間になりますので観賞する際はマナーを守り、ホタルの邪魔にならないようお願いします。

ホタルを見るための注意点

以下の注意を守ってホタル鑑賞をお願いします。

その1. 光は厳禁!ホタルは光を嫌います。

車のライト、フラッシュを使った写真撮影、懐中電灯など、ホタルに向かって明るい光を当てないように使用を控えてください。

 
ホタルを観賞する道は整備されていますが、周りに灯りがなく暗い場所が多いので足元に十分気を付けて下さい。

その2. ホタルの捕獲は禁止

ホタルが光るのはたった2週間だけの子孫を残す大切な期間です。

 
ホタルは数日しか生きられないため、保護のためにも持ち帰らないでください。

その3. ゴミは持ち帰りを

来年のホタルの環境を守るため、各自のゴミは持ち帰りましょう。

その4. 大きな音は禁止

付近の住民の人々によってホタルの環境が守られています。

 
感謝の気持ちを持ち、静かに観賞しましょう。

その5. 駐車場について

ホタルは暗闇を好むので、出現するスポットにはすぐ近くに駐車場がない場合が多いです。

 
必ず事前に駐車場を確認してから来るようにしましょう。

 
路上駐車はせず、住民の迷惑にならないようマナーを守っていただくようお願いします。

まとめ

標高1,046mの天山山系の豊富な湧き水が流れ、名水百選にも選ばれている清水川。

 
その本流である祇園川では、毎年5月下旬から6月上旬にかけて源氏ボタルが飛び交い、日本有数の蛍の観光名所になっています。

 
ときには強く、ゆっくりとした光の瞬きが幻想の世界へといざなってくれる蛍の光でロマンチックなひと時をどうぞ。

DATA

  • 名称:祇園川のホタル ぎおんがわのほたる(ふるさといきものの里100選)
  • 住所:佐賀県小城市小城町
  • ホタルの種類:源氏ボタル・ヒメボタル
  • 見頃の期間:5月下旬~6月上旬
  • ホタルの数:数十万匹(推定)
  • 問合せ先:0952-37-6129(小城市役所 商工観光課)

アクセス

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